バイクとADDress拠点
バイクと長野のADDress拠点

こんにちは、家なき子です。2020年8月1日、私はADDress(アドレス)という住み放題サービスを契約しました。

ADDressとは
  • 月額4万円(税別)
  • 日本全国100箇所の空き家や提携宿泊施設に滞在できる
  • 1拠点につき最大月14日まで滞在可。連続滞在は7日間まで
  • 賃貸借契約が必要で、解約時は2ヶ月前の通知が必要

およそ半年間ADDressで暮らしました。契約を悩んでいる人に向けて、使ってみてどうだったのかをレビューしていきます。

ADDressは始まったばかりのサービス:
ADDressは2019年4月にスタートした新しいサービスです。まだ始まったばかりなので、日々成長・変化しています。実際に私が契約して以降、この半年間でたくさんの新拠点のオープン、規約の変更がありました。

そのため、口コミや評判を見ると現在は該当しないものもあります。当記事も含め、ADDressの情報に触れる際には「いつの時点の情報なのか」をよくご確認ください。

概要:ADDressは本当に住み放題なの?

ADDress藤巻温泉拠点にあった唐辛子
ADDress藤巻温泉拠点にあった唐辛子

まず多くの人が気になるであろう、「本当にADDressがあれば家はいらないの?」「住み放題なの?」という話。これ、ちょっと「ご安心ください!」とは言い難いです。少なくとも私はADDressだけでは生きていけなかったので、HafHという定額でホテルに宿泊できる別のサービスを契約しました。

というのも、ADDressの宿泊日数には下記のような制限があります。

ADDressの宿泊上限
  1. 1度に予約できる宿泊数は14日間まで
  2. 1つの拠点の連続宿泊予約は7日間まで
  3. 1つの拠点につき、月に累計14日間を超える滞在不可

特に3番目の制約があるので、1ヶ月間をADDressだけで過ごそうとすると、少なくとも3つの拠点を利用しなければいけません(A拠点に14日間→B拠点に14日間→C拠点に2日間)。

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ウサミミ
連続して予約できるのは7日間なので、例えば1/1-1/8で予約した場合、1/1の予約を消化した後に1/9に空室があれば新規に予約して最大14日連続して滞在することが可能

都内なら拠点もたくさんあるので3拠点を移動しながら暮らすことができます。しかし、沖縄には1拠点しかないので、ADDressで沖縄に滞在する場合は最長でも14日分しか使えません。また、周囲に他の拠点があったとしても、予約が埋まってしまっている可能性もあります。

とまぁそういう事情もあるので「Addressだけで暮らす(=住み放題)」というのはなかなか難しいのかなと感じています。そしてそういうリスクがあるからこそ、ADDressが利用できない場合の保険としてHafHを使っていました。

宿泊数の制限はメリットでもある:
上記のように表現すると、「住み放題とか嘘じゃん!」て思われるかもしれませんが、逆にもしも宿泊数の制限がなかったとすると、同じ拠点に同じ人が長期滞在してしまい、他の人が全く利用できない、ということになりかねません。「様々な拠点を楽しめる」のは制限があるおかげで成り立ちます。なのでこれは利用者にとってメリットとも言えるルールです。

「予約が取れない」は本当?

ADDress宇城拠点
ADDress宇城拠点は本がやべぇ

もう1つの難敵が、予約が取れない問題。確かに人気の拠点は予約が殺到してしまって、予約が取りにくいことはありました。

ただ、ここ数ヶ月で40拠点程度だったのが一気に100拠点にまで増えたこともあってか、特別人気の高い拠点じゃなければ、以前ほど予約が取れないと感じたことはありません。だいぶましになった気がします

もしかすると今は外出自粛者が多いなど別の要因もあるかもしれませんが、少なくとも自分はそんなに困ってません。

使わない時は休会もできる:
ADDressは月額課金制ですが、使わない場合は休会申請することで、申請日の翌月はサービスを停止することができます。解約回数は1年間に4回までとなります。私の場合2020年の8/1から契約しているので、2021年お8/1まで4ヶ月分停止することができます。

ADDressのメリット(良かったこと)

ADDress尾道拠点
ADDress尾道拠点はマジでロケーション最高

ではここ半年のADDress生活でのメリット、良かったことを紹介します。

居住コストが安く済む

ADDress京都拠点
ADDress京都拠点は銭湯リノベのコワーキングスペースが使える

ADDressの月額費用は4万円(税別)です。これには水道光熱費、インターネット料金などの費用も含まれています。家の規模も大きいところが多いので、かなり割安に居住できます。

先程の通り、宿泊日数の上限はあるものの1ヶ月間ADDressだけで暮らすこともできないわけではありません。家賃+公共料金込みで4万円(税別)と考えると、かなり安いのではないかと思います。

とはいえ安く住むことにフォーカスしない方が良い:
このようにADDressには「安く住める」というメリットがあるのですが、安く住みたいだけの人にはADDressをおすすめしません

やはり制限があることで毎週荷物をまとめて移動しなければいけないので、そのめんどくささに耐えられなくなると思います。また、そもそもADDress側が「安く住むだけの人」をターゲットとしていません。「いろんな地域を回ってそこでの生活を体験してほしい」という精神でやってるので、今後どんどんサービス内容がその方向に寄っていく可能性もあります。

基本は個室なのでプライベートが守られる

ADDress個室内部
ADDress倉敷拠点の個室内部

ADDressで利用できる宿泊施設は基本的に空き家で、個室を利用できます。そのため他の利用者がいても一人になれる空間があります。

利用する家の構造にもよると思いますが、これまで特に騒音等が気になることもありませんでした。

一方で問題点を挙げるなら、セキュリティは甘めです。例えば鍵のない個室(内からしかロックできない)もあります。不特定多数が出入りするからこそ、貴重品の管理はしっかりしておく必要があります。

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ウサミミ
リビングがある場合も多いけど、テレビは基本置いてないね

家族や同伴者1名は無料で利用可能

大分拠点周辺の飲み屋街
大分拠点周辺の飲み屋街

悲しいことに自分は一度も利用したことがないのですが、「2親等以内の家族」もしくは「同伴者1名」なら無料で使えます

家族はまぁわかるとして、「同伴者」も無料なのがすごい。しかも3ヶ月に1度パートナーを変更することができます。友達でも恋人でも、ネット上で知り合ったおっさんでもたぶんいけるのがすごい(審査はある)。

ただし、拠点によっては収容人数に上限があるので、4人家族とかだと利用できない可能性もあります。

ADDressを別荘として使う:
ADDressはフリーランスの利用者が多いと思いますが、会社員にもおすすめです。例えば土日に家族と一緒に田舎のADDress拠点を使う、といった感じで、週末別荘として活用できます。

知らない街で暮らすのは楽しい

似顔絵
ADDress大分拠点近くの居酒屋で描いてもらった激似似顔絵

これは感覚的なメリットですが、やはり知らない街で、知らない家で暮らす、というのは刺激的で楽しいです。

そこには自分だけでなく他の利用者、家守(管理人)もいて、人と人の出会いもあって、さらに地域のお店の人たちと仲良くなったりすると、もはやそこに定住したくなる楽しさがあります。

例えば大分県佐伯市なんてADDressがなかったら訪れることはないだろう地域でした。しかしADDress拠点があることで訪れるきっかけができました。ただ生活するだけのことに新しい魅力を見出させてくれたもらいました。

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ウサミミ
やっぱりこの金額で、制約はあるとはいえ各地に「住める」のはデカい。もっと若い時に利用したかったぜ…

ADDress利用者という共通コミュニティに属せる

ADDress大分拠点で食べた朝ごはん
ADDress大分拠点で食べた朝ごはん

これも本質とは外れるメリットかもしれませんが…。ADDress会員という共通点があることで、オンラインオフライン問わず、繋がりが増えます。

もちろんあくまで副次的なメリットなんで、コミュニティのためだけに契約するのはコスパ微妙だと思いますが。ちなみに最近は「部活」なんかも登場して、ADDress会員同士で一緒の趣味を満喫しているそうです。

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ウサミミ
ADDress利用者は基本フォローしてるから、良かったらTwitterも見てね

ADDressのメリットはソフト面が主かも:
書いてて思ったんですが、ハード面つまり「月額4万円で全国100箇所に住む」という提供サービスだけを見ると、いろんな制約や管理の行き届いてないところもあって「100点満点!」とは言い切れない部分もあります。しかし、ソフト面「ADDressを通じて出会う人」「その地域の魅力の発見」みたいな数字に現れない魅力がとても大きく、これこそがADDressのメリットだと思います。これはもう体験しないとわからないので、説明が難しいですね。

ADDressのデメリット(悪かったこと)

デメリットイメージ画像のクセが強い
デメリットイメージ画像のクセが強い

てなわけでデメリットも紹介します。正直なところ、ADDressを契約してハッピーになれる人って結構条件を選ぶと思います。その理由をデメリットとして紹介していきます。

家守(管理人)がいない拠点は厳しい環境

倉敷のADDres拠点
倉敷のADDres拠点

何度か言及していますが、各ADDress拠点には「家守(やもり)」という名の管理人がいます。…いるんですが、中にはほとんど顔を出さず、名ばかりの方もいます。

管理者がいないと、「誰がゴミ捨てするのか」「共用部を誰が掃除するのか」という問題になります。実際私が夏場に訪れたある拠点は、溜ったゴミの周辺に虫が湧くというヘビーな状態でした。部屋内にはゴキブリがいて、彼と一夜を共にしました。

もちろん田舎だったり古い家だったりすれば虫がいるのも当然ですが、明らかにこれは古いから虫がいるのではなく、汚いから虫がいるのであって、放置されている状況にとてもがっかりしました。

また、レビュー等でも「シーツが洗濯されてない」「タオルがない」など、備品が欠けていることを指摘しているものを何回か見ました。

ADDressはあくまで住居の提供であり宿泊施設ではないので、ある程度自分でやらなければいけません。しかし滞在する日数の中で共用部を全て掃除したり、指定日も収集場所もわからないゴミ捨てを行うのは難しいです。だからこそ最低限の部分を保つために家守がいると思うのですが、その辺が機能していないこともちらほらあります。

こんな人はADDressに向いてない:その1
  • 虫が苦手
  • ルーズな人がいるとイライラする

運営側の問題だけでなく、利用者にしても「台所にゴミを残していく人」とかモラルに問題がある人がやっぱりいます。そういう時に、「腹が立つから自分も残してやる」と考えるような人は向いてないと思います。(というか利用しないでほしい)。例え前の住人のゴミがあっても自分で処理するような、「憎しみの連鎖は俺が断ち切る!」という主人公マインドを持ちましょう。

移動手段がないと不満かも

ADDress岡山拠点とバイク
ADDress岡山拠点とバイク

ADDressは全国に約100拠点があります。しかし、地域によって偏りがあります。例えば都内のADDressを公共交通機関によって周るのはそこまで苦ではないと思いますが、九州のADDress拠点を公共交通機関で巡るのはかなり厳しいと思います。

私の場合バイクがあるからこそほとんどADDressだけで暮らすことができたと思います。例えば名古屋から東北に向かう際、私は名古屋(実家)→長野拠点→神奈川拠点→茨城拠点→栃木拠点→東北と、ADDress拠点を渡り歩くことができました。バイクでもそれなりに大変でしたが、公共交通期間となるとより大変だろうなと思います。

家を持っていて、別荘としてたまにADDressを使うなら移動手段がなくても問題ないと思いますが、家をなくしてADDressだけで過ごすなら、移動手段がないと満足に利用できず無駄にコストがかかる可能性が高いでしょう。

こんな人はADDressに向いてない:その2
  • 移動手段を持たずADDressだけで生活しようと考えている人

ただこれはあくまでADDressの利用目的や頻度、地域の交通網にもよるので一概には言えません。

急に使えなくなる拠点がある

急に使えなくなった俺のXperia Z Ultra
急に使えなくなった俺のXperia Z Ultra(懐かしい)

「新しくXX拠点がオープンしました!」という連絡は逐一もらえるんですが、一方で使えなくなる拠点については特にアナウンスなく、いつの間にか一覧から消えます

まぁ実際のところ、「あれ?ないじゃん?」で済むし別に実害はないんですが、こういうことがあると「いつか急に使えなくなるリスク」を想定しなければいけないので、それはまぁちょっと嫌だなぁと。

場合によっては、予約してたのに「ごめん使えなくなったからキャンセルするね」ってことになる可能性もあります。こちら側にもキャンセルできる権利がある以上、ADDress側にもキャンセルする権利はあると思うので批判はできません。ただサブスクサービスである以上、いきなり消えるのは渋い。

もちろんコロナの影響もあるでしょうから、どちらかと言うと今がイレギュラーなのかなって気もしますし。同様のサービスであるHafHにおいても急に予約できなくなることもあるので、まぁ仕方ないのかなと思います。

ADDressの予約とキャンセル:
ADDressの予約は楽天トラベルやじゃらんと同じように空き状況を見ながら予約することができます。ただし、予約の確定は申請から48時間以内に行われます。場合によっては予約を断られることもあるのでご注意ください(過去に1回だけあった)。

また、キャンセルは当日18時まで可能です。ただし滞在日前3日以内のキャンセルを月に3回行うと、14日間の利用停止となります。

デスクのない拠点もある(改善中)

ADDress大分拠点はゲストハウス「さんかくわさび」との提携拠点(ここはデスクあり)
ADDress大分拠点はゲストハウス「さんかくわさび」との提携拠点(ここはデスクあり)

ADDressで予約できる空き家には古い家もあります。古い家だと床が畳で、デスクがなくちゃぶ台しかないこともあります。

そうなると、非常に仕事がやりづらい。Wi-Fiや電源は完備されてるとはいえ、床に座った体制で長時間の仕事はできません。

ただ以前会員向けに行われたアンケートでも、仕事ができる環境を望んでいる声は多いようで、改善されているようです。

ADDressを使ってみた感想まとめ

富士山とバイク
富士山とバイク

そんなわけで半年間もお世話になっているので良いところ悪いところ目につきますが、少なくともこの半年間はとても楽しく刺激的な生活が送れて、満足しています

そもそもADDressがなければ今のような生活はできませんでした。例えばGoToトラベルを利用して各地で安くホテル暮らしする、なんてことはできたでしょうが、この半年間ADDressを通して出会った人たちや体験と同じようなことはできなかったんじゃないかと思います。バイクに乗って一人で旅する中でも、「一人じゃない」と感じられたのは間違いなくADDressがあったからでしょう。

ただ、あくまでADDressはきっかけを与えてくれるだけであり、そのきっかけを生かすも殺すも自分次第です。結局のところ、「なんでも楽しむ」というおおらかなマインドを持たずただ損得勘定するだけだと、あんまり楽しめないかもしれません

ADDressとHafHで究極のアドレスホッパーや!

沖縄
1月の沖縄は最高

私はADDressだけでなく、HafHという似た別のサービスも併用して家を持たない暮らしをしています。ADDressについては以上の通りですが、HafHについてもぜひ比較検討してほしいサービスです。

HafHの拠点は世界中にあり、国内でも各県に2箇所以上はある感じです。コストパフォーマンスはADDressほど優れていない印象ですが、時にはプリンスホテルのようなラグジュアリーホテルにも泊まれます。

また、ADDressと違って最大滞在日数に応じたプランがあって、毎月プラン変更できるのも魅力。私は1月になってADDressを休会しつつHafHのプランを無制限プランにアップグレードし、1ヶ月間の沖縄滞在を楽しみました。HafHについては下記の記事で詳しく解説しているので、こちらをご覧ください。

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